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SM小説【逃げられない】座敷牢に監禁された清楚美女・3日間の記録
あれから、ちょうど1年の月日が過ぎました。
私が、去年の夏にある男に監禁されてから、季節は秋になりそのうち冬を迎え、厳しい寒さも越えて、またじんわりと汗ばむ夏の時期が巡ってきたのです。
生暖かい初夏の風を感じると、あの狭くて暑い牢に閉じ込められていた時の記憶を鮮明に思い出します。
また夏がやって来たこのタイミングに、当時の手記をここに公開したいと思います。
■20××年7月2日 19時00分

その日、山の麓にあるリゾートホテルのフロントの仕事が終わり、
私はかっちりしたスーツスタイルの制服を脱いで、丈が短めだけれども派手すぎないシャツワンピースに着替え、
待ち合わせ場所の国道××線沿いにある、少し高価なレストランに向かった。
明日から3連休を取っているので、気分が軽くウキウキしている。
待ち合わせ相手の富永という46才の男は、先に到着していたようで店内に静かに座っていた。白いシャツに灰色のスラックスを着ている。
「少し遅れてしまってすみません。私が茅乃です。初めまして」
「さあ、座って。暑いから、おすすめのコースを注文しておいた」
富永が落ち着いた様子で言う。
25才の私が、なぜ出会いアプリで知り合った中高齢の富永に会うことになったかというと、
映画という共通の趣味があることと、友人たちがみんなこの山奥の田舎町から出てしまい、
一緒に食事をする相手すらいなくなってしまったこと、
それと、単純に好奇心からだった。
富永の言っていた「うちはいわゆる没落貴族で、身内は散り散りになり、
今は僕1人で当時の古い屋敷に住んでいる」ということと、添えられた広い屋敷の写真。
歴史のある建物が好きな私は、その立派なお屋敷と、没落貴族の生き残りってどういう人なのだろう?
と、興味がわいた。
そうして、顔合わせだけしよう、という彼の誘いに乗ってしまった。
今思うと、家柄を騙るのは詐欺師の常套手段だ。
実際は、貴族かどうかは疑問だが、彼の生家が裕福だったのは本当だったようだ。
けれども、結果、私はあのようなおぞましい目に遭ってしまったのだからあとの祭りだ。
「アイスコーヒーをお持ちしました」
席に着くと、すぐに2人分のドリンクが運ばれてきた。富永が先に頼んでおいてくれたようだ。
コーヒーを飲む富永のウェーブがかった白髪まじりの前髪の隙間から、額に刻まれた傷が覗いている。
昔、事故にでもあったのだろうか。
「茅乃さんは、仕事終わりならお腹が空いているだろう。料理もすぐ来るはずだ」
「お気づかいいただいて、ありがとうございます。富永さんも、今日はお仕事ですか?」
「私は仕事はしていない。何もせずとも十分暮らしていけるほどの、富永の家が代々受け継ぐ不動産収入があるんだ」
「そうなのですね。すごいです。お住まいのお屋敷も素敵で、まるで別世界のお話のようです」
「今あの家にいるのは私一人だけだがな。昔は大家族で、子どもの頃は親族みんなで住んでいた。
来客も頻繁にあった。今はもう誰も来ない、朽ちていくだけの建物だ」
富永の落ち着いた話し方や身振り手振りはごく普通だが、細い目はどこか暗さを帯びている気がする。
「すみません、ちょっとお手洗いに行ってきます」
私がトイレから出ると、ちょうど店員が料理を片手に席に向かっていた。
富永はスマホを触ったりすることもなく、相変わらず静かに座っている。
「お待たせいたしました。こちら、前菜の野菜の一品になります。ごゆっくりお過ごしください」
「すごい。おいしそうですね、いただきます」
「ここは、昔から美味しいことで有名なんだ」
「そうだったんですね、知らなかったです! 外食は久しぶりだから、嬉しいです」
それから、続いて来たメインの魚料理を食べながら、映画の話などをした。
コーヒーは空になり、追加のドリンクを富永が注文してくれた。
料理はすごくおいしい。けど、さっきから、なんだか少し動悸がする。
普段コーヒーは飲まないから、そのせいかもしれない。
デザートが運ばれてくる頃になると、今度は暑さが増してくる。

冷たいアイスを食べているのに、身体が汗ばんでいる。
ちゃんとしたお店なので、店内は冷房がしっかり効いているはずだし、周りを見渡しても暑そうにしているお客はいない。
富永も涼しげだ。
初夏の急な暑さに、自律神経が狂っているのだろうか。
私はストレートに下ろした長い黒髪をかき分け、ハンカチでそっと首元の汗をぬぐう。
■21時10分
食事が終わり、会話も一段落した頃。
富永が、ある提案を口にする。
「私の屋敷は、ここから歩いて行ける場所にある。
行ってみるか?
自分で言うのも何だが、外から見るだけでもわかる、映画に出てきてもおかしくない、価値ある建物だと思う。
勿論、中に入れとまでは言わない」
私は、少し迷った後、はい、と返事をした。
レトロな建築好きとして、あの写真のお屋敷がどんなものなのか見てみたくなり、外から見るだけで、歩いて行けるのなら、と思ったのだ。
田舎町なので、レストランから出て少し行くと、すぐに山道に入る。
富永の案内で、暗い山道をしばらく歩く。
見渡す限り草木ばかりのエリアに入っていく。
民家もなく、通行人や車も通らない道だ。
■21時35分

「ここだ」
屋敷は、木々が鬱蒼と茂る山の途中にあった。
大きな門から始まる敷地はかなり広い。
瓦屋根の巨大な邸宅の他に、広々とした庭や倉のような複数の建物まである。
表札の『富永』の文字が消えかかり、庭には背の高い草が生い茂っていて放置状態だが、一般庶民の家でないことが一目でわかる。
私は圧倒されながら、門をくぐり、屋敷を眺める。
「これは……思ったよりも広くて、本当に時代物の映画に出てきそうです。価値のある建物だと思います」
「栄えていた昔と違って、今はこの廃れようだ。幽霊屋敷と呼ばれて、近隣住民も近づかない」
しばらく歩くと、倉とはまた違う雰囲気の小屋が現れた。
壁の一部分が木の格子になっており、真っ暗な内部が垣間見える。
「この小屋は、何ですか?」
「座敷牢だよ」
「座敷牢……?」
何かの資料でその存在を知ってはいたが、実際に見たのは初めてだ。
「実は、富永の家には、少し問題のある者が何人かいた」
「問題のある者、ですか?」
「そうだ。その者たちは近親相姦でできた子どもたちだと言われていたが、事情を知る者はもう皆あの世にいる。
今となっては詳しいことは闇の中だ。
昔、来客があったときなど、この座敷牢にその者たちを閉じ込めて、存在を隠していたんだ」

「閉じ込めていたって、そんな……」
「少し前の日本では、障害や精神の病気などで問題行動をする者を閉じ込めることは合法だった。
当時、私宅監置という制度があったんだ。
座敷牢の鍵はかかっていない、中も見てみるといい」
「……」
おそるおそる、中を覗いてみる。
狭い室内は暗くて少しカビ臭く、月明かりに照らされた畳敷きの床が見える。
それにしても、気温の低い山林にいるのに、やっぱり汗が止まらない。
息苦しさまで感じるのは、この小屋が狭いせいだろうか……。
──ドンッ
「きゃっ」
突然背中を押され、私は室内に転がり込んだ。
ガシャン。
振り向いたときには、もう遅かった。
「え、」
バタンッ。
同時に入室した富永が扉の前に立ちふさがっている。
なんだか様子がおかしい。
逃げたほうがいいかもしれない。
「っ、」
それなのに、体調がますますおかしくなってきている。
一度倒れこんだだけなのに、立ち上がろうとしても朦朧として身体に力が入らない。
こんなときにかぎって、どうして……?
カシャン。
畳に這いつくばる私の足首に、硬いものがはめられた。
「きゃ、っ!?」
それは、鉄の足枷だった。
壁から鎖が伸びていて、逃げられないようになっている。
「えっ、ちょ、ちょっと、冗談はやめてください。これはなんですか?」
うろたえる私を、富永は無言で見下ろしている。
「外してください、私、さっきからなんだか変に暑いし具合がおかしくて、熱があるのかもしれないんです」
非常に焦っているものの、逆撫でしないよう丁寧を装って言う私に、富永は至って余裕の態度で答える。
「そうか。それは、媚薬の効果が順調に出てきているのかもしれないな」
「え? 媚薬……?」
■21時55分
こうして、富永による悪夢のような行為が始まったのです──。
今回の記事を執筆したのは紫月ルイカさんです














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